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The Kind of Threadスレッドの種類

1.スレッドリフトの種類

スレッドリフトに使う糸は『溶ける糸』と『溶けない糸』の2種類である。

溶ける糸

溶ける糸に広く使われるPDOは1970年代から使用され、組織反応が少なく安定的であるために心臓手術を含めて多様に使用されてきた。張力の継続期間が長くて6〜8ヶ月ほど持続され、体内に吸収されるためコラーゲン生成を誘導することができ、美容目的で使用するのに適している。PDO糸はモノ糸、モノ糸をよじった糸、コグ糸など3種類がある。モノ糸よじった糸はモノ糸1本をよじった(Twist糸)と2本以上のモノ糸をよじった(Twin糸)に分けられ、コグ糸は偏方向コグ糸、両方向コグ糸、ジグザグコグ糸などコグの方向性に応じて3種類に分けられる。

メリット
半年から1年で糸が溶けるため、処置した部分に残らない。臨床的にはリフトアップと引き締めの効果を実感するというデータがでており、もう一度同じ処置をしたいと希望される率も70~80%と高い。
デメリット
糸が溶けてしまうためリフトアップの効果の持続力に限界がある。
① モノ糸
滑らかで突起がない糸(007-0.15mm)monofilamentである。
代表的なもの:モノスレッド、ウルトラVリフト
② よじった糸
・Twist糸
1本のモノ糸を、針を覆うように巻きつけた糸
代表的なもの:ダーマスプリング、フェオリ(疾風)、トルネード、ハリケーンなど
・Twin糸
2本以上のモノ糸を組んだ糸
代表的なもの:メディワイヤー、ダブルフェオリ、マルチなど
③ コグ糸
・偏方向コグ糸
従来のモノ糸を素材にしたものよりは組織を引き上げる力が強い。しかし組織を一方向からしか引き上げない。
・両方向コグ糸
スレッドリフト治療の大部分は両方向コグ糸が使用される。糸の中央に凝集力が生じて肌挿入後、中央を起点に左右に肌にirregularityが生じる可能性がある。
代表的なもの:ハッピーリフト
・ジグザグコグ糸
糸の凝集力が糸全体に均等に分布して挿入後に肌irregularityが生じる副作用がはるかに少なく、リフトを必要な部位に主に使用される。
代表的なもの:N-COG Thread(N-コグスレッド)

溶けない糸

溶けない糸のほとんどはポリプロピレン製である。
Dr.Marlen Sulamanidzeが解けない糸の2-0 ポリプロピレン縫合糸にBarb(トゲ)を付けた糸のAptos糸を使用して以来普遍化した。

メリット
糸が溶けないため、引き上げる力が強い。
デメリット
溶けないため、顔全体に糸が残ってしまう。再度入れた場合には残る糸の数がどんどん増えてしまうため、刺入できる糸の数に限界がある。
① Aptos lift
シュルラマニチュ博士(印)が考案したAptos糸を利用したスレッドリフトの代表的な施術法である。
Aptos糸を利用し、マジックリフトなど様々な名で呼ばれる。
② E-Z lift
起がついた溶けない糸のポリプロピレンモノフィラメントを使用するスレッドリフトの方法で、側頭部分に挿入し、リフトを誘導する。
③ Contour lift
きポリプロピレン糸を使用するスレッドリフトの方法、片方を筋膜や骨膜に固定するようになっており、Aptos糸と違って、突起が一方向だけに突出されていて糸が透明なのが特徴。
2005年に顔面と首のリフティングでFDAの許可を受けた。
④ Gold lift
糸に純金を一定にコーティングして金糸を皮膚に挿入する手術で、マウス実験でコーティングされた純金が徐々に糸の表面から離れ、組織反応が長く持続するよう誘導する事が観察された。

2.糸及び針などの選択基準

①信頼できる会社のものか
ヨーロッパで流行っているものや韓国や日本で流行っているものはすべて日本国内に医師個人輸入されているため、スレッドをつくっている会社が信頼に値するデータや論文をあげているかをドクターサイドでは注意深くチェックする必要がある。
②手術目的は何か
顔全体の引き上げにはコグ糸や縮緬糸を使用して皮膚の弾力や小じわ、毛穴のためにはモノ糸を選択して施術などスレッドの種類とその効果を理解したうえで有効なレイヤーに有効な糸を使用するべきである。
③期待するリフティング効果の程度はどのくらいか
糸は針に挿入されれば、糸の半分は針の内側にあり、半分は外側で折れてV字の形で存在する事になる。
針は太さによって18G、21G、23G、25G、27G、29G、31G、糸は長さによって40、50mm、80mm、90mm、130mmなどがある。
また、1-0糸は張力がいいが、太すぎて皮膚組織の中で移動が容易なため、肌を貫通して出やすいという短所がある。 一方、4-0糸は細く、施術が手軽な反面、張力が弱く、リフティング効果が落ちる。3-0糸は張力が適切かつ太くもない為、使用するのに一番適している。
糸の長さはどの部位に挿入するかによって決定されるが、糸が挿入される肌の長さを考慮して糸の長さを選択して手術すればよい。
長く挿入するときにはおよそ90mm糸を使用して頬骨が飛び出して出ていて、簡素に使用する場合には、60mm糸を選択する。
モノ糸の場合は40-50mmの短い糸を使用する。モノ糸、縮緬糸、コグ糸は糸の張力に差があり、どの程度リフティング効果をあげたいかに応じて選択しなければならない。
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